日本のビジネスパーソン向けSDGs最新動向 | 15分版偏りあり
「SDGsがエスディージーエスじゃなくてエスディージーズと読むことは知っているし、それが国連が決めた世界的な取り組みで、2030年までに達成しようという17の目標からなることも知っている。でもザッツオール。これ以上はよく知らない…。」
そんな平均的・日本のビジネス・パーソン向けに、パチ視点で「SDGsとビジネスの今」について、サクッと話をして欲しいというリクエストをいただきました。
15分ってことだし、パワポとかで資料を作るんじゃなくてブログを書いて、それをベースに話しをすることにしました。その方が後から見直したり深掘りしたいって人にも便利だと思うので。
というわけで、ちょっと詳しめな素人による<日本のビジネスパーソン向けSDGs最新動向>、始まりますよー。
日本のビジネスパーソン向けSDGs最新動向
■ SDGsとは何か | 基礎とビジネスとの関わり
・「平和・開発・人権」という体系と、「環境・持続可能性」という体系が統合されたのが、17のゴールと169のターゲットからなる2030アジェンダである「SDGs」です。
・気候変動と富の集中(人権無視)は、どちらも人間社会にとって大きな脅威であり、社会課題を解決しなければ地球システムを維持できないことはもう明らか。
世界で同じ目標に向けた活動が必要である。
(WWF | あなたの街の暮らしは地球何個分? (2019/07/26)より )
・ 2019年8月、米国の大手企業経営者の団体「ビジネス・ラウンドテーブル」(日本の経団連に相当)が、20年以上続けていた「株主第一主義」から、顧客、社員、サプライヤー、コミュニティ、株主な全ステークホルダーを重視する「人、社会(人権と環境)重視」への転換を表明(日本は胸にカラフルなバッジを付けて「やってる感を出してるだけの人ばかり」とも…)
・ 日本のビジネス・パーソンは、下記のSDGパートナーズ CEO 田瀬さんの資料のP5-P13は理解しておくべきポイントなので、要チェックです。
(SDGs(国連の持続可能な開発目標)から見えてくるビジネスの新しい地平 より)
■ SDGs実現手段と評価
・ SDGs経営 | CSRからCSV(Creating Shared Value, 共有価値の創造)へ
社会に善いこと「も」やるから「社会に善いこと「を」やるへ。
・ 日本における企業評価 | 第2回日経「SDGs経営」調査結果解説セミナーより
・ 世界における企業評価 | 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)での「世界で最も持続可能な100社」
- シュナイダーエレクトリック (フランス・電気機器)
- オーステッド (デンマーク・電力)
- ブラジル銀行 (ブラジル・金融)
- ネステ (フィンランド・エネルギー)
- スタンテック (カナダ・コンサルティング)
- マコーミック・アンド・カンパニー (米国・食品)
- ケリング (フランス・アパレル)
- メッツォ・オートテック (フィンランド・建設およびエンジニアリングサービス)
- アメリカン・ウォーター・ワークス (米国・水道)
- カナディアン・ナショナル・レールウェイ (カナダ・鉄道)
日本企業5社
・ サーキュラーエコノミー & 循環型社会 | リニア(直線)型経済システムから廃棄物を出すことなく資源を循環させる経済や社会の仕組みへの変換
エレンマッカーサー財団による「サーキュラーエコノミーの3原則
- 廃棄物と汚染を生み出さないデザイン(設計)を行う
- 製品と原料を使い続ける
- 自然システムを再生するバタフライダイアグラム。詳しくは下記説明記事参照。
・ B-Corp(Bコーポレーション / B-Lab) | 社会や公益のための事業を行っている企業に発行される民間認証制度。世界で2000社以上が認証を受けている(パタゴニア、セールスフォース、ダノン、ボディショップ、バートン…etc.)
・ ESG投資 & エコファンド | 環境(Environment)、社会(Society)、企業統治(Governance)を十分考慮している企業への機関投資家、および個人による投資。
・ エシカル消費 | 消費者基本法においては「地域の活性化や雇用なども含む、人や社会・環境に配慮した消費行動」
■ 知っていると「おっ」と思われる「周辺動向」
・ SDGsウォッシュ | 実態が伴っていないアピールや誇大表現。
電通 | SDGsコミュニケーションガイド より
・ グリーンジョブ指向 | 環境に対する影響を持続可能な水準まで減じる経済的に存立可能な雇用(国際労働機関(ILO)による定義)。以下の項目に貢献する仕事。
- エネルギー効率と材料効率の改善
- 温室効果ガス排出の制限
- 廃棄物や汚染の最小限化
- 生態系の保護および復元
- 気候変動の影響へ適応するための支援
・ エシカル就職(Z世代の就職活動) | 社会課題に本気で取り組む企業と学生をつなぐ採用プラットフォーム
・ ソーシャル・ビジネスのホールディング / コモンズ化
・ 新しいコモンズ(共有化)ムーブメント | 世界的な再公営化の流れと新しいコモンズ
・ マルクス召喚 | 「資本主義」の制度寿命と新しいマルクス像による「脱成長コミュニズム」
■ おまけ
「大きすぎてつぶせない」は「小さすぎて構っていられない」の裏返し
by ムハマド・ユヌス
Happy Collaboration!