Collaboration Energizer | #混ぜなきゃ危険 | 八木橋パチ

コラボレーション・エナジャイザーとは、コラボレーションの場を作り、場のエネルギーを高め、何かが生みだされることを支援する人

飯能で日本の森の未来を考えてみた。が…

数年ぶりに埼玉県の飯能の森に行ってきました(10月8日(土)~9日(日))。

森林浴ガイドをしてもらったり、西川材から箸を作ってみたり、温泉に浸かったり、鐘をついたり、固定種から作られた野菜たっぷりのごはんを食べたり…と、五感をしっかり使って森を感じることに重点が置かれた気持ちの良い1泊2日のツアーで、すっかりエンジョイしてきました。

コーディネートをしていただいたエコッツェリア協会さん、小野なぎささん、そして飯能の関係者の皆さまありがとうございました!

 

ただこのツアー、タイトルにあるように、主題は「日本の森の未来を考えよう」というもの。

よく知られている「国産木材があまりに低価格で林業がビジネスとして成立していない」という状況を中心に、そこから連鎖して起きているさまざまな問題について、ツアーの合間に解説をしていただきました。(なお、参加者が森林プロ(マニア?)な方たちばかりで、主催側だけではなく参加者同士でも多くの課題と現在の取り組みが共有されて、ステキな学び合いの場になっていました。)

 

とはいえ、日本の森の未来を明るくするための打ち手や考え方がサクッと浮かび上がってくるわけもなく…。ツアー中の懇親会などでは「未来を考える」ために必要な視点が自分の中に十分備わっていないことを感じました。

これは説明が難しいのですが、「日本は昔から森と共に暮らしてきた世界有数の森林国家なのだから、森を守っていくべき」や、「激甚化する自然災害から身を守るためにも、健康な森を再生しましょう」という正論だけでは、世論も人びとの行動も動かないだろうなぁと感じるんですよね。それで動くのであれば、もうとうに動いて変化が形になってきているんじゃないかな。

 

そんなことを考えながらここ1週間を過ごしていたところ、今朝、たまたま目にしたこの記事に多くのヒントをもらった気がします。

森は多種多様な植物や昆虫、微生物などの生き物とともに、それらをとりまく土や水、大気などの「非生物」からなる複合的な生態系をつくり出しています。

地形などの環境によって様々に異なるこの複雑な生態系について、森のエネルギー源となる窒素や炭素の側から30年間に渡り研究しているのが、京都大学フィールド科学教育研究センターの德地直子さんです。

森は川を通じて里や海とつながっています。その膨大なフィールドを視野に入れたとき、果たして人間はどのように森と関わっていけばよいのでしょうか。

 

<木材・水質・土砂崩れ・癒し・生き物のすみか>の個々の問題のインパクトと、動的なシステムとしてホリスティックに捉えたときの未来の姿。

これをもっと総合的に、分かりやすく伝えていくこと。そして個別の問題に取り組んでいる人たちがしっかりとつながり、大きな1つの取り組みとして前進させようとすること。足りないのはそれなんじゃないのかなぁ。


…と、素人考えではあるけれど、そういうふうに考えたくなる人が増えていくのもきっと大切なことだと思ったので、おれも今後引き続き考えていくための現状認識のメモとしてこれを残しておきます。

 

以下、楽しかった方の記憶も写真メモとして。