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「次世代共創マーケティング」出版記念セミナーに行ってきました

 

セミナー大盛況!

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出版前に「次世代共創マーケティングコミュニティー」に参加し、原稿へのフィードバックをさせてもらっていた書籍『次世代共創マーケティング』の出版セミナーに行ってきました。

5分ほど遅刻して到着したのですが…。

すでに会場は200人くらいの聴講者でいっぱい。そして、スピーカーとセッション資料が映し出されるプロジェクターははるか彼方でした…。

さて、セミナーの目玉である著者のトライバルメディアハウスの池田紀行さんとインデックス・アイの山崎さんの講演は、それぞれ今回出版された『次世代共創マーケティング』を補完するようなものでした。

特に、池田さんの講演がとても印象的だったので、いくつか思ったことなどを書いてみようと思います。

■1時間で10ページ!イメージ

池田さんの1時間を越える講演の80%は、本の1番最後に書かれている『補論:「共創」の原点を考える』の解説に費やされていました。

本の中では10ページにも満たないappendixとい扱いの補論を、なぜ、そこまで手厚く説明したんでしょうか?

答えは簡単です。

そこにこそ共創マーケティングのスタート地点があり、本質的な理解を深めるのに欠かせないポイントがあるからです。

それではなぜ、それほど重要なところが本では最後なのか…。

これはおそらく、この本が今すでになんらかの共創マーケティング的アプローチを実践している人、あるいは検討を始めているという人を中心において書かれているからじゃないかと思います。

実践に手をつけている、あるいはその目前にいる人が今すぐ手に入れたいのは、実務的な情報であり、応用しやすいアドバイスですからね。

本の言葉を借りれば『我々が取り組むべきは、アカデミックな効果検証モデルをつくることではなく、あくまでビジネスの現場でPDCA可能な実践モデルである。』ということなのじゃないかと思います。

■あらゆるオンラインコミュニティーに!

イメージ本は、主眼を「企業と顧客、顧客と顧客が共に関係性を深め価値を生み出していくオンラインコミュニティー」に置き、その主要目的を「新しいタイプのマーケティングリサーチ」に置いて書かれています。

ただ、実際そこに書かれているのは、あらゆるオンラインコミュニティーの運営に通じるものであり、特に(著者の定義とは異なる言葉使いかなとも思いますが)「ブランドコミュニティ」や「企業コミュニティ」「コミュニティパネル」の運営に直接的に役立つ情報とアドバイスに溢れています。

さらに言えば、私Pachiの専門分野である社内ソーシャル(企業内コミュニティー)の推進や運営にも応用できるフレームワークやプロセスも多いし、企業に関わらずNPO/NGOのコミュニティー運営の指針にもなるものだと思います。

最後にセミナーと本で学んだ概念や実務的情報の断片を、キーワード/キーフレーズとして書いておきます。

●オーバーシュートがコモディティ化を呼び込み、商品ライフサイクルの短命化は増すばかり

●消費者の「強い主観価値」を生み出すための、サービスドミナントロジック(「モノとは、提供するコトに含まれサービスという価値の一部」という考え)

●意図せざる共創: 「良品計画のアクセサリーの型とり器」「山善のプラモデル塗装乾燥ブース」「ポケベルのベル語」

●2000年代初頭のブランドコミュニティが失敗した6つの理由

●共創コミュニティを成立させる6つの条件

●エンゲージメントの6カ条

それでは3470。8181!

Happy Collaboration!

追記: ありがたいことに、セミナーの資料が池田さんのブログ"『次世代共創マーケティング』出版記念セミナーテキストを公開しました"にアップされていますよ!