オックスフォード式心理幸福度調査の日本語訳
あちこちで目にしているうちに、だいたい理解しているような気になっているものの、実はきちんと分かっていない。そういうものって結構ありますよね?
特に、強く興味を持って本や資料に長いこと触れ続けているテーマほど、そういうことが起こりがちな気がします。
身近なほど気づきづらいというか…こういうのを表す言葉があったと思うんですが、なんでしたっけね(灯台下暗し…とはちょっと違うし、紺屋の白袴も違いますよね)。
私はここ数年「人がもっと幸福に暮らすためには、どんな方法があるんだろう?」みたいなことを日々考えて本やネットで調査レポートを読んでいるのですが、つい最近「あ、この調査の中身を全然知らないままでいたな」というものにぶつかりました。
それが「Oxford Happiness Questionnaire(オックスフォード式心理幸福度調査)」です。いろんな本や調査で引用されて目にはしていたものの、中身はまったく知らないままでした。
今回はその「Oxford Happiness Questionnaire」に少し調べてみたので、皆さんにもシェアしますね。
■ Oxford Happiness Questionnaire(オックスフォード式心理幸福度調査)とは
29問のシンプルな質問に「強く同意する」から「まったく同意できない」までの6段階で答えることで、0から6の間で幸福度が数値化される調査です。
その前身は「Oxford Happiness Inventory」で、改良されて現在に至り、幸福度を測る調査モデルのスタンダードの1つとなっています。
なお、ここで出てくる「オックスフォード」は、オックスフォード・ブルックス大学のことで、いわゆる「オックスフォード大学」ではありませんでした。
■ 回答と自動採点サイト
自分で回答をメモして計算して数値を出すことも可能ですが、設問により回答のポイントをマイナスにしなくてはならないなどのものもあり、オンラインで自動計算するのが便利です。
以下のThe Guardianのサイトなら、メールアドレスなどの個人情報の入力は一切求められることもなく、数値が表示されます。
Take the Oxford Happiness Questionnaire
英文も単語もシンプルなものがほとんどなのですが、設問が打ち消し文となっていて逆に答えてしまいやすいものがあったり、自分のことではなく一般論として答えてしまいそうになったりということが私にはありました。
なので、以下に回答と質問順通りに日本語訳を載せておきます。これを見ながら順番に答えていけば、日本語でも簡単に結果を得られます。
■ 6つの選択肢と29の設問の訳
- Strongly disagree まったく同意できない
- Moderately disagree ほとんど同意できない
- Slightly disagree あまり同意できない
- Slightly agree 少しだけ同意する
- Moderately agree だいたい同意する
- Strongly agree 強く同意する
I don't feel particularly pleased with the way I am. 私は今の自分のあり方に必ずしも満足していない
I am intensely interested in other people. 私は他人に強い関心を持っている
I feel that life is very rewarding 私は人生は報われるものだと思っている
I have very warm feelings towards almost everyone. 私はたいていの人に親しみを強く感じる
I rarely wake up feeling rested. 起きたときに疲れが取れたと感じることがほとんどない
I am not particularly optimistic about the future. 私は将来に対して楽観はしていない
I find most things amusing. 私はほとんどの事は楽しめる
I am always committed and involved. 私はいつも積極的に関わり熱心に取り組む
Life is good. 人生は良いものだ
I do not think that the world is a good place. 私は世界が良い場所だとは思わない
I laugh a lot. 私はよく笑う
I am well satisfied about everything in my life. 私は自分の人生のすべてにとても満足している
I don't think I look attractive. 自分が魅力的に見えるとは思わない
There is a gap between what I would like to do and what I have done. 自分がしてきた事と自分がしたい事との間には差がある
I am very happy. 私はとても幸せだ
I find beauty in some things. 私は物事の中に美しさを見つける
I always have a cheerful effect on others. 私はいつも他人を元気づける
I can fit in (find time for) everything I want to. 私はやりたい事すべてをやるための時間を作れる
I feel that I am not especially in control of my life. 自分の人生を思うようにコントロールできているとは思えない
I feel able to take anything on. 私は何にでも挑戦することができる
I feel fully mentally alert. 私はいつでも精神的な注意深さを怠らない
I often experience joy and elation. 私は気分が高まり上機嫌になることが度々ある
I don't find it easy to make decisions. 私は決断をするのは簡単なことではないと思う
I don't have a particular sense of meaning and purpose in my life. 私は自分の人生に特別な目的や意義を感じない
I feel I have a great deal of energy. 大きなエネルギーが私にはある
I usually have a good influence on events. 私はたいていのできごとに良い影響を与えられる
I don't have fun with other people. 私は他人と一緒に楽しい時を過ごさない
I don't feel particularly healthy. 私はあまり健康ではない
I don't have particularly happy memories of the past. 私には特別な幸福を感じた過去の記憶がない
■ 得点結果
The Guardianのサイトでは、結果と共にオススメのアクションが書かれているのですが、リンク先が英語のページなどで、ここでは訳にこだわらずに結果と一言コメントだけを記載しておきます。
1〜2の間
あなたは不幸です。自分自身も状況も、実態以上にひどく捉えてはいませんか。
2〜3の間
あなたはあまり幸福ではありません。幸福感を増やすエクササイズを実践しましょう。
3〜4の間
あなたは幸せでも不幸でもありません。長期的な幸福感を意識して過ごすようにしましょう。
4
あなたはいくらか幸福です。そこそこ満たされていると思いますが、標準的なスコアです。
4〜5の間
あなたはなかなか幸福です。
より高い幸福感を得られればさらにステキなことが起こるでしょう。
5〜6の間
あなたはとても幸福です。幸福感の高さはあなたをさまざまな成功へと近づけるでしょう。
6
あなたは幸福過ぎます。幸福度も高くなり過ぎるとネガティブな結果につながると考えられています。
これはあらゆる幸福度の調査に共通した問題ですが、「回答するそのときの自分の心持ちというか、精神的バイオリズムのようなものに大きく左右されてしまう」という点がどうしても強いと思っています。
間隔をあけて繰り返して受けるとか、気分の浮き沈みを逆手に取って両方の気分の時に受けて平均点を取るとか、そんな対策があるかのなと思っています。
なお、私のスコアは「4〜5の間」で、タイミングで多少のバラツキはあるものの、これ以上にもこれ以下にもまだなったことがありません。目指せ5〜6!
Happy Collaboration!