アフリカのサラリーマンと身近な二次情報
先週の金曜日、ギークオフィス恵比寿で『私がアフリカでサラリーマンになった理由。』というイベントを開催しました。
参加いただいた皆さま、ありがとうございました!
タイトルにある「アフリカでサラリーマンになった『私』」というのは、2年前から西アフリカのブルキナファソで暮らしていて、ちょうど一時帰国をしていた江田さんという友人です(たぶんこれを書いている今ごろ、ちょうど再びブルキナに向かっている空の上じゃないかな)。
そんな彼女と出会ったのは、江田さんがPeace Winds Japanという日本のNGO団体でファンドレイザーをやっていた3年くらい前です。
団体のソーシャルウェブ施策についてディスカッションをしたり、ボランティア募集のためのアイデア出しをしたり、そして「自分らしく働くとは」というトークイベントに呼んでいただいたり…。
当時のブログ: 『Work Your Way - 自分らしく働くとは』
そんな江田さんが、JICAのボランティア期間を終えて、今度は現地のNGOの職員として、給料を貰いながらシアバターなどの販路開拓営業をやるそうで…。
彼女を知らない人にとっても「一体、アフリカで営業なんて、どんな感じなの?!」って思いませんか?
そんなおもしろい話を自分ひとりで聞くなんてもったいない! と思ったし、どうせなら彼女の新しいチャレンジの役にも立ちたい! ということで、以下のようなプラグラムを実施しました。
(写真は3のワークショップの様子です。たまたまこんな表情になっていますが、別に私は怒っているわけじゃありませんよww)
ここでは、江田さんのプレゼンとインタビューから、「ええぇ!」とか「ほほぉ」とつい言ってしまった宗教と水道とトイレの話を紹介します。
■ 宗教観
ブルキナファソ人の宗教は、約60%が自然界をそのまま崇めるような伝統的アニミズム、イスラム教が約30%、キリスト教が10%くらい。
でも、その宗教観はとてもゆるーいもので、イスラム教徒だけどお酒を飲めば豚肉も食べる人とか、クリスチャンだけど一夫多妻制だとか、一般的に考えられている各宗教観からはちょっと考えられないようなものが多いとか。
なんだかちょっと不思議な、そしてほほえましい感じがしますよね。
そして、さまざまな信仰を持つ人がそれぞれの宗教的イベントに参加しあったりして、友好を深めているそうです。
■ 水道とトイレ
江田さんが暮らしている村の90%の家庭にはトイレがないそうです。そして、みんな草むらで用を足しているんだとか。
これは600人もの生徒が通う村の学校でも同じで、壊れかけのトイレは放置されていて、誰もそれを使うことはなく草むらに消えていくらしい…。
さらに、学校では給食があるらしいのですが、手を使って食べることが多いのにもかかわらず、水道で手を洗う習慣もないそうです…。
そんな状況を変えるために、江田さんたちは学校のトイレを修繕し、外壁にかわいいペインティングをしたらしく、かなり現地でも評判になったとか。
また、井戸給水施設建設なんかも手伝ったそうですよ。
江田さんのブログでも紹介されています!
これだけソーシャルやインターネットに周りを囲まれてたくさんの情報に触れられるようになった今だからこそ、より直接的に得られる二次情報の価値が高まっていると思っています。
友人やその友人からの、人のつながりの中で手に入れた信用度の高い情報は、その後の自身の判断やアイデア出しなどにもつながりやすく、「ひょっとして他の情報とは違う色づけでもされて頭の中に置かれているのかな?」と思うほどです。
だから、特別な体験をしてきた人の話は、できるだけ直接その人から私は聞きたいと思うのです。そして面白い話は、一人や二人で聞くよりも、もっと大勢で聞く場を持つことで、さまざまな側面から光が当たって一層キラキラしたり立体的になったりするとも思っているのです。
皆さんはどう思いますか? もちろん、しっぽりと少人数で会うのもいいのですが、ときどきはこんな「変わった話」を聞いてみてはいかが?