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ニューコーク騒動がソーシャル・メディア時代に起こったら

先週、『コトラーマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則』をもう一度読み直してみたのですが、なんだか途中から「ツマラナイ」と感じてしまいました。

「2カ月前に一度、なんだかピンと来ないままひと通り流し読みしているせいか?」 とも思ったのですが、どうやらそのせいではなさそう…。
最初に読んだ時も感じたのですが、なんというか、どこを読んでもそのほとんどが「どこかで聞いたような話」ばかりのような気がします。
新しい考え方や基軸はなく、ここ数年から十数年にでてきたマーケティング上の変化を、「"企業の存在意義/価値"という観点から見るとこういうことだよね」と言い換えたり置き換えたりしているだけのような…。
もちろん、まとめ上げることの意味は大きいとは思うものの、うーん。
おそらく、私が「ソーシャル・メディア時代の新法則」というキャッチフレーズに多大なイメージを持ち過ぎたのでしょう。
(余談ですが、他の本や文献への言及が多すぎて読みづらいというのもマイナス要因かと。あまりにも多くの前提知識を求められる気分になってきます…これは単なる好みの問題かな。)
そして今朝から別の本を読み始めたのですが、その本にもマーケティング3.0でも取り上げられていた「ニューコーク騒動」の話が出てきました。
「ニューコーク騒動」については、こちらのページが充実した紹介を載せています(長い記事で、後半に出てきます)。
発表から2~3カ月で一日8000件の苦情が電話で入る状況になったという「ニューコーク騒動」。どのようにしてそれほどの爆発的な拡がりにつながったのでしょう?
おそらく、テレビや新聞というマスメディアで取り上げられ、そこで苦情の波の話を耳にした人たちが集団心理的な動きを見せたのではないでしょうか。
そして、コトラーが言うところの「ソーシャル・メディア時代」の今、同じことが起こったら一体どうなるのか? と考えると興味深いです。
Facebookに2千万人以上のファンを持つコカ・コーラですが、電話以上に「反対」や「不満」の意見を表しやすい環境は整っているわけで、果たしてどうなるのか…。
結局、ニューコーク騒動はコカ・コーラ幹部が謙虚に自らの誤りを認めたことで、逆に好意的に受け取られ、長期的にはプラスの事例とも言われています。
ただし、そのアクションが取られるまでに数カ月を要してもカバーできたのが1985年のスピード感ではないでしょうか。
「ソーシャル・メディア時代」の今だと、まだ記憶に新しいGAPのロゴ変更騒動(以前に書いたGAPのロゴ変更に関する妄想エントリーはこちら)のように、よりスピーディーな決定とアクションが求められるのは間違いないでしょう(GAPの場合は約1週間でしたね)。
そして今後、優秀なコミュニティー・マネージャーを有しているかどうかと、企業の幹部がコミュニティーの声を素直に聞きいれる準備ができているか否かが、大きな分かれ目となっていくのだろうなという気がします。
なんだか、とりとめのないエントリーになってしまいましたが、ひとまずアウトプットします。
Happy Collaboration!