Collaboration Energizer | #混ぜなきゃ危険 | 八木橋パチ

コラボレーション・エナジャイザーとは、コラボレーションの場を作り、場のエネルギーを高め、何かが生みだされることを支援する人

スコットランド70日間滞在記その5 | 人は環境が9割

周囲からのフィードバック不足。自分の英語力不足。さらに、慣れない居候暮らし(パートナー以外の人と暮らすのは、ワーキングホリデーでルームメイトと暮らしていた25年ほど前が最後)。

はたして、自分はどれだけ「意味のあること」を行えているのか。どれだけの「価値」を、雇用主であるIBMに提供できているのか…?

そこに居たのは、急速に自信を失い、我ながら驚くほど不安を感じている自分だった。

pachi.hatenablog.com

 

こんな仕事に身の入らない人間に、会社は給料を払い続けてくれるのだろうか?
そもそもそんなおれに、給料を貰い続ける資格なんてあるのだろうか?

 

エディンバラ到着後すぐ、そんな思いで胸が一杯になってしまっていた。

こんなにも、自分の価値を発揮できないなんて。そして仕事上で価値を発揮できない自分を、こんなにも受け入れ難いなんて…。

そこに居たのは、急速に自信を失い、我ながら驚くほど不安を感じている自分——。

負のスパイラルに飲み込まれ、まったく仕事に身が入らなくなってしまった自分に、自分自身が驚いていた。そしてそのまま1週間ほど、不安を抱えて過ごしていた。

 

「ビビっているときやネガティブな気持ちのときに、未来のことを考えてもろくなことにならない。」

「未来は誰にもわからない。それなのに未来を心配して悲観していたら、悲観する理由がない現在まで台無しにしてしまう。」

——ある朝目が覚めると、自分がよく人に言っていたそんな言葉が、急に頭の中に浮かんできた。

そう。ただ心配して不安に思い気を揉んだところで、何も変化を起こすことはできない。なるようにしかならないのだ。

 

アクションを伴わず、未来を心配するのは、無駄だ。

集中すべきは「いまここ自分」。いまを、ここを、自分を、より味わって、より楽しもう。

やれることにだけ意識を集中し、楽しめるものを楽しむ。ここ10年は、そうやって暮らしていたじゃないか。

 

自分がこの1週間、冷静さを失っていたことに気がつきました。

海外で暮らせば、周辺環境が変わるのは当たり前です。きっと、海外暮らしの夢を忘れて、日本での日々の生活や仕事に馴染み過ぎていたのでしょう。

 

仕事内容にかんしてはそれなりにアンコンフォタブルなことも敢えて選び、やったことないこととかにも挑戦するようにしていたけど、「海外で働く」という周辺環境の変化は未経験ゾーンでした。

どうやら、自分でも意識しないうちに「コンフォートゾーン」(心理的な安全領域)にすっかり染まってしまっていたようです。

 

それにしても、不慣れで落ち着かない環境に踏み出した直後に、こんなにも精神的に大きく揺らぐとは…。

仕事や生活で主導権を持てない状況がわずか1週間続くだけで、おれはこんなにも簡単に自信を失い、自分自身に対する主導権すら失いそうになってしまう人なんだな。そして、パートナーとこれから2カ月以上別々に暮らすことへの不安もあったと思います。

…だって、寂しかったもの。

 

…我ながらシンプルだなと思います。

でも、考えてみれば昔からそう、隠しきれずに分かりやすい反応を示すタイプでした。

 

とはいうものの、これほど「弱い自分」をしっかり味わうのは久しぶり。なんだかちょっと懐かしいかも。

「よし。せっかくだから、少し『弱っている自分』を観察して楽しもう。」

そんな風に自分をちょっと俯瞰してみたら、少し、楽しくなってきました。

 

「人は環境が9割」。そんな言葉を聞いたことがある人も多いと思います。

あれって本当ですね!