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コラボレーション・エナジャイザーとは、コラボレーションの場を作り、場のエネルギーを高め、何かが生みだされることを支援する人

原則と中心的スキル | フューチャーズ・デザイン with Bespoke

フューチャーズデザインとは、未来を見つめ、そこから現在の戦略を作り上げて未来へのシナリオ開発に用い、行動につなげていくことです。

僕らビスポークは、未来を予測することはできないと考えています。ですから僕らのビジネスも、未来予測ではありません。

多くの人びとが、未来を直線上の先にあるものとして捉えてしまったり、目の前のデータに囚われ過ぎて、未来を予測してしまいます。

でも実際は、私たちは未来を知らないのです。私たちはもっと広範に世界を知る必要があります。

世界のどこでどんなシグナルが発生し、誰がどのようなアクションを取っているか。業界やセクターあるいは国家で、どんなきざしが 芽生えているのかを。

 

僕らは、予測するのではなく未来の景色を作っていきます。戦略的な未来洞察とデザイン思考を結合し、デザイン、アート、テクノロジー、科学、そして社会が交わる交差点に立ち、世界を変化させ得るシグナルを見つけ出します。

重要なのは、現在をどう捉えるかということ。それがより良い未来をイメージするのに必要だからです。

シグナルの意味を見出し新たな意義づけを行うことで、それがどんな影響を与え僕らの生活をどう変えるのかを掴みます。

 

■ フューチャーズデザインの第1の原則

未来は存在していない。未来はまだない。だから未来を予測することは不可能。
−− この感覚をまずは身に染み込ませる必要があります。

僕が好きなデヴィッド・スズキという思想家の言葉を紹介します。

未来は存在していない。ここにあるのは今と過去に起きたことの記憶だけだ。
だが、未来という概念を発明したことにより、人間は動物界で唯一、今日の活動により未来を変化させることが可能だと気づいたのだ。

つまり、未来予測はできないけれど、現在の活動によって未来をデザインすること、未来がどのように成り得るかを決めることができるのです。

 

■ フューチャーズデザイン第2の原則

世界の変化をナビゲートすること。

僕らは皆、世界がすごいスピードで変化していることを知っています。まるで実験室にいるかのような激しく連続的な変革の時代にいます。

それはこの時代に始まったことではなく、20世紀からそうでした。

テクノロジーや政治、経済、エトセトラ…。社会を構成する個人も組織もビジネスも「やり方の変革」が求められています。

新しい方法を見つけなければなりません。ひと時も止まることのないこの連続的な変化をナビゲートする方法を。

 

■ フューチャーズデザインの中心的スキルその1

不確かさに心地よさを感じるスキル。「分からない」という事実をナビゲーションする技術。

 

■ フューチャーズデザインの中心的スキルその2

センスメイキング。未来がどんな世界かを想像するだけではなく、目にしているものがどんな意味を持っているのか意味づけする能力。

 

■ センスメイキングにおける2つの異なる領域を鍛える

1. 世界を感じ取る感応力を鍛えること。

「観察」というトレーニングを通じて何が起きているのかを感じ取り、好奇心を発揮して調査を行い、馴染みのない分野にも踏み込み情報を集められる能力。

自分の先入観や物事の見方の癖を理解して、それに囚われないようにする力も大切です。

 

2. 批判的マインドセットを鍛えること。

観察し情報を集め評価をする際に、異なる視点から異なる意味合いを見出すことができること。そしてあらたな洞察を生み出し、それまで存在していなかった新たな知を生む能力。

それを人に伝え、対話を始められる能力も大切です。

 

「未来は複数形」です。FUTURE [S] と最後にSがあります。

これが意味するのは「1つの未来」などない。定められて変化しない、必ず来る未来はないということであり、多くの未来が存在しているということです。なぜなら、未来はまだ存在していないのだから。一方でたくさんの未来も同時に存在しているのです。

ですから、1つの決まった未来は存在せずに、たくさんの異なる種類の未来が同時多発的に生まれています。だから、できるだけ多くの未来からそのコンテクストや風景を感じ取ることが重要なのです。

イタリアの哲学者フランコ<ビフォ>ベラルディはこう言っています。

われわれにとって喫緊の社会的な危機とは、経済や金融などではない。イマジネーションの欠落だ。この現象をあらわす、新しい言葉が必要だ。

 

私たちは想像力を失いつつあるのです。

フューチャーズデザインは、新たな想像力を掻き立てるものです。新しい考え方や新しい可能性がそこに存在していることを教えてくれます。

私たちが自ら未来の可能性を探り自ら定義するのです。そしてディベートや対話をスタートさせるのです。

未来について考えること、そして未来に向かってアクションすることは、波紋を呼び起こします。それこそが狙いなのです。

摩擦を生み出し、それを前向きな洞察や行動へとつなげていくのです。

 

未来に対する新しい見方と新しい対応方法を身に付ける。

僕たちがフューチャーズ・デザインという言葉を使うとき、それが意味するのはコラボレーションによる進め方です。

何よりも大切なのは、未来と自分たちの可能性を理解することです。自分たちの選択こそが体験を変化させると理解することなのです。

 

デザイン思考と戦略的未来洞察 | フューチャーズ・デザイン with Bespoke