Collaboration Energizer | #混ぜなきゃ危険 | 八木橋パチ

コラボレーション・エナジャイザーとは、コラボレーションの場を作り、場のエネルギーを高め、何かが生みだされることを支援する人

ライフハッカー 小山さんと「ソーシャルビジネス」について対談しました

昨日の午前中、多数の『xxHACKS!』シリーズの著者であり、スーパー有名サイト「ライフハッカー[日本版]」の編集委員としても有名な小山 龍介さんと2時間強にわたりお話しさせていただく機会を頂きました。 今回のお話はそもそも『ソーシャルビジネスの歩き方』というWebページの取材の一環ということで、IBMの社内コラボレーション・ツールのコンセプトや推進方法について社内事例をご紹介させていただいていたのですが、1時間を過ぎたあたりから俄然話しが深く、本質的な部分に関するものとなり、私にとっては気づきに溢れるかなりエキサイティングなものでした(あ、いや、社内事例の話しが面白くないってわけじゃない…と思いますよ!)。

小山さんのたくさんの「智恵」の中から多岐にわたるお話を聞かせていただきディスカッションさせていただいたのですが、その中で一番の鍵となるであろうポイントを、ちょうど昨日、『第二回 災害ボランティアから生まれるソーシャルなつながり』というエントリーで小山さんが書かれているので、一部抜粋します。

 

---引用ここから---  ソーシャルにつながっていくためには、直接的、短期的な利益を求めることができません。ソーシャルなつながりと利益との間に、直接的な因果関係は見つけられません。もし因果関係があるとしたら、それは利害関係でつながった関係になってしまいます。
とすると、効率性や利益を強調すればするほど、ソーシャル・ネットワークの導入が難しくなるというジレンマにつながってしまう。ソーシャルにつながりにくくなってしまう。
こうしたジレンマをどう解決していくのか。ソーシャルビジネスを推進していくためには、単にIT技術やシステムの導入にとどまらない、企業文化の更新という問題もはらんでいるのではないかと思っています。 ---引用ここまで---

 

この「ソーシャルビジネスを推進していくためには、単にIT技術やシステムの導入にとどまらない、企業文化の更新という問題もはらんでいるのではないか」というのは、私と小山さんの共通の認識だと思います。

そしてまだ私には(おそらく小山さんにも)、はっきりとした答えは見つかっていないのですが、その答えに至るには以下の認識と想いがポイントになるんじゃないだろうか? と私は思っています。
まだ付け焼刃的なところが一杯だし、あまりに漠然としていてうまく表現することができない部分だらけですが、まずは一歩目を踏み出すということで今の考えを言語化させていただきます。

 


 

3.11の大震災で、社会の誰もが大きな悲しみを経験した。

さまざまなモノが無になってしまったり、ゼロからの再構築を考えるべき状況になった今、「悲しみ」という感情の共有から「未来への想い」へとつなげるためのグランドデザインが求めらており、より大きなコラボレーションに向かってすべてを紡いでいくストーリーが社会に必要とされている。

そして、社会の一部である「企業」は、ポスト3.11という現実社会の中で、「効率性や利益を超えたソーシャルなつながり」を進めていくのか」という課題を持っている。

そもそも企業にはソーシャルグッドやコモングッドと呼ばれる「社会への貢献、共通の善」を追求する責任、あるいは義務があるし、それを満たせない企業が消耗品でしかないのは歴史が証明している。

 

一見、相反するものにも見える「論理と感情」や「社内と社会」、さらに「ワークとライフ」や「デジタルとアナログ」。これらがインテグレーティブな視点で語られるものとなり、それぞれが循環して相乗的に高みに向かっていく世界。

それがソーシャルビジネスであって、その時本当に社会が変わっていく。

 


 

本当に大きなテーマでまだモヤモヤとしたままだけど、Collaboration Energizerとしてこのテーマを頭と体で追っていこうと思います。

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あ、それから順番が逆かもしれないけど、もう一つ盛り上がった話を。

「ソーシャルビジネス」って言葉、Googleで検索すると一番最初にWikipediaの「社会的企業」が1番にHitするのですが、ここでは「社会問題の解決を目的として収益事業に取り組む事業体の事」と定義されています。

そしてページ内には「従来の企業との違い」として「社会的課題の解決をミッションとして持っていて、単なる営利企業とは異なり自社の利潤の最大化ではなくミッションの達成を最優先する」とあるのですが、本質的、そして理想的には、「社会的課題の解決と自社の利潤の追求」は共通の目的としてインテグレーティブな視点で語られるべきものだし、今後その目的を達成するには、ソーシャルウェブの力を活用していくことが絶対に必要で、そうやって考えていくとそこに違いはないよね、なんて話もおもしろかったです。

いやぁ、本当にたくさんのパワーを貰いました。

小山さん、本当にありがとうございました!

Happy Collaboration!