Collaboration Energizer | #混ぜなきゃ危険 | 八木橋パチ

コラボレーション・エナジャイザーとは、コラボレーションの場を作り、場のエネルギーを高め、何かが生みだされることを支援する人

PWJという支援のプロフェッショナルたち

もうあの地震から一週間以上が過ぎました。 前回のエントリー『震災に運良く会わずに済んだ自分へ。そして私と似たような状況の人たちへ』からも一週間経ったんですね。。。 pachi.hatenablog.com

多くの個人や企業がさまざまな方法で支援をスタートしています。

買い占めやチェーンメールといったネガティブな要素も出てきてしまってはいるけれど、圧倒的多数の方が善意をベースに勤務先やご自宅で寄付をしたり、節電をされていますね。日本、カッコいいです! 私の勤務先の日本IBMでも、企業としてのさまざまな形での支援を表明していますし、先日から給与天引きでの義援金寄付の仕組みもスタートしました。

でも、「もっと何か個人として支援活動をできないだろうか」という思いを持ちながらも、なかなか現場に脚を運ぶのは難しいし、物資を送るにしても逆に負担になってしまうのではないかという心配もあって、どうして良いかわからないという方も多いと思います。 そんな思いを持っている人の参考になるかも? ということで、ここからは「私の場合はこうです」ということを書きます。


詳しくは『プロボノその後 - コラボレーションをエナジャイズ(活性化)します! キリッ』で書いたのですが、昨年からNGO団体 ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)さんとお付き合いをさせていただいていました。

今回の地震の後、PWJ 広報の山下さんに連絡をして、なにか個人としてお手伝いできることがないかと聞いたところ、「ありがたいことに東北地方太平洋沖地震への寄付が沢山集まっていて、データ入力などの事務処理が間にあわなくなっている」とのことでした。 こうした寄付、支援の気持ちと行動を続けてもらうためにも、事務処理を通じてきちんと領収書などが発行され、みんなの善意がきちんと支援に役立っていることを感じてもらうことが大切なのは、十分想像がつきますよね。 そして、一刻も早い現地支援が必要な中、PWJさんという「被災地支援のノウハウ、経験を豊富に持つプロフェッショナル集団」が、事務処理に追われて十分な休養が取れないのは、支援の大きな妨げになってしまうことも想像に難くありません。 ということで昨日、カミさんと二人でPWJさんの事務所に伺い、上記のデータ入力をはじめとした事務ワークをお手伝いさせていただきました。 以下に、作業をしながらや、スタッフの皆さんとお話しながら感じたことや考えていたことを。

■適材適所な支援 - プロのプロフェッショナルな部分を最大限に発揮できるように支援する方法。僕たち企業人もそれをもっと考えるべきなんじゃないか ■現場に近いところに身を置くことで分かることがある - あたりまえだけど、被災地にいる支援スタッフから次々と相談や報告、依頼の連絡(「1.5次情報」と呼んでいいかも)が入る場所にいると、テレビなどのメディアやTwitterなどで見聞きする2次、3次情報からとはちょっと違うものが見えてくる ■メディアで報道されている以上に多くの企業が物資支援をスタートしている印象。ただし依然、現地までの運送が一番の障害。ロジスティックスまで含めた物資支援ができれば… ■現地で被災者の支援をしているスタッフも、オフィスでそれをサポートするスタッフも、疲労困憊している中でも笑顔を絶やさず、声をかけ合っているのがステキだ。 お互いが頑張ってるのを理解しあい、長期戦を覚悟している中、歯を食いしばった顔よりも笑顔に囲まれている方がずっと良いに決まってる ■やっぱりアクションを起こす人、起こしている人たちはカッコいい - 言い訳することなく、「では、どうすればよいか」「できる中での最善は何か」を探して考えて動き出す。カッコいいに決まってる

実際にどの程度PWJさんの力になれたのかは、正直、分かりません。
作業に不慣れな人間が2人、指導やアドバイスという彼らの時間を頂きながら、お手伝いしただけですから。
でも彼らは皆、こちらが恐縮してしまうほどものすごく感謝してくれました。
PWJの皆さんにお別れを告げ、たくさんの感謝の言葉を頂きながら事務所を出た後、自分たち充実感に包まれているのを感じました。 彼らのその態度や佇まいを見て、そして微力でも自分たちがこういうプロの役に立てたと感じられたことが嬉しかった!
帰る前に、一緒に撮ってもらった写真を(うちのカミさんは写ってませんが)。
f:id:dubbed_pachi:20210830150017j:plain "there ain't no such thing as a free lunch"という言葉があります。 「世の中にタダメシなんてものは存在しない」とでも訳せば良いでしょうか。 私たちが日常生活の中で、「無料」だと思って受けているサービスやサポートは、誰かが代わりにその代償を払ってくれています。 私たちが「あたりまえにそこにある」と思っているものも、その多くは、別の誰かがそれがそこにあり続けるようにしてくれているものです。 すべてのNGONPOにあてはまるものではないのかもしれないけれど、彼らは国や自治体、もしくは私たち自身が本来やるべきこと、やった方がいいことを、代わりにやってくれている団体であり、人の集まりだと思います。 私は、縁あってつながることのできたPWJさんという「支援のプロフェッショナル」のお手伝いを続けます。

PWJさんの活動に興味のある方は、ぜひ下記のリンクもご覧になってください

Peace Winds Japan(PWJ) : ホームページ / Twitter / Facebook

Happy Collaboration!

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