ワンピースとアタックNo.1。そして貨幣経済と無限概念。
ニコ生もあったようなので見た方はお分かりだろうと思うのですが、刺激的で、すごくたくさん感じるところがあったトークでした。
おそらく、もっときちんとしたイベントレポートが今後出てくるのではないかと思いますが、私の頭をぐるぐるとかき乱してくれた話を「超主観的」にここにかいておこうと思います。
あ、そうそう。
このスペシャルトークの前に、「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」でたっぷり楽しんで、ものすごく感受力上がっている状態で参加したので、ひょっとしたら自分よがりの解釈力もいつも以上に増しているかもしれません。
また、言葉も、猪子さん、石黒さん、モデレーターの内田まほろさん発したままを書いているわけではないのでご了承ください。
■「人を見る人」と「自分を見る人」、あるいは「ワンピース」と「アタックNo.1」か…
アーティストやサイエンティストには2タイプあるんじゃないか。
それは「人を見る人」と「自分を見る人」なんじゃないか、という話です。
- 「人を見る人」は周囲の人々の反応を気にしたり、バランスを取りながら進めていくタイプ
- 「自分を見る人」は自分の内面と会話しながら、自分のやりたいことを推し進めていくタイプ
どちらがいいとか悪いとか、何に対しても常にどちらかであるという話ではなく、そのときどきにどちらの要素を強くだすかという話だと思うのですが、基本的な傾向として、自分がどんなときにどちらの要素が強く出る(あるいは出す)タイプなのかは、把握しておくといい気がします。
あ、ワンピースは仲間がメッチャ重要で、一緒に進んでいくプロセスを大事にする象徴で、アタックNo.1は「苦しくたって~ 悲しくたって~ コートの中では へいきなの」ということで、プロセスより結果重要! という象徴です。
■主観を中心にした原理??
猪子さんと石黒さんの共通点は、「人間の心に対するサイエンス的なアプローチから、主観を中心にした何か、原理のようなものを見つけ出したい」ということだそうです。
これは、ちょっと私には大き過ぎるし、実際のアプローチなどは検討もつかないのですが、お二人がトークで話していた以下の言葉とつながってくるなあなんて思いながら聞いていました。
- 小学生に対して「人の気持ちを考えろ」なんて、そんな無理難題できなくて当然
- ほとんどの人は「悩む」って意味が分からないまま、適当に流してるだけだ
- 3カ月にわたり「何を研究テーマにするか」を死ぬほど、身体が震えて明日は首吊ろうと思うほど考え抜いたら、アイデアを出す方法が理解できた
- 1ミリも理解も共感もできず「この人の言ってることは100パー間違ってる」と思ってたことも、体験してみたらすっと理解できた。圧倒的な新しい感情の動きがあった。
■ポイントは貨幣経済と無限概念かな
「インターネットにより、人間の価値観は有限概念から無限概念に向かっている」というのは、わりと昔から猪子さんが語っている話です。
ちょっとググるだけでも、いろいろ出てきます。
- 坂部三樹郎(ファッション・デザイナー)→猪子寿之(チームラボ代表) Vol.3 | 「愛にも無限概念は当てはまりますか?」
- 日本人の西洋人と異なる価値観「無限概念」に関する猪子寿之氏の発言をまとめてみた
社会が未発達で不便だった時代は、さまざまなモノゴトを物質に変換して、貨幣価値という一律単位で表す貨幣経済が便利だった。
今はもう違う。時間や空間がもっと自由で便利になった今、むしろ貨幣経済が邪魔になってきているのではないか。
■「僕らのつくりたい、未来の人間」って、改めて考えるとものすごいタイトルだなこのトーク。ロボットじゃなくて人間をつくる話なんだよね。それにしても、ロボットや人工知能と人間の差ってなんだろうって世界がもうすぐ来るんだろうなぁ。
- AIやロボットと人間の違いってなんだろう? 彼らが人間のような感情を抱かせてくれるアクションを取ったとき、そこに「違い」はあるのかな?
- 遺伝子操作で「完璧な人間」が作れるようになったら、それは人間なのかな?
- チヒロやロビタ(From 火の鳥 by 手塚治虫)は、もしかしたら僕たちよりも人間なんじゃないのかな?