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行き過ぎた資本主義のど真ん中から | biblion連載中

<読む・知る・変わる。人と社会をつなげる読み物メディア>biblione(ビブリオン)に、今年3月から『人が「良く生きる」ためのテクノロジーを | (行き過ぎた資本主義のど真ん中から)』というシリーズを連載しています。

そして先日、第6回の記事「ブロックチェーンでSDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」の実現を後押し」が掲載されました。

 

ほとんどの人は読んでいないと思うので、ここ3回の記事のテーマやどんなことが書いてあるのかを簡単に紹介します。

 

何か気になるキーワードがあったら、読んでみてください。なお、#1〜#3はこちらで紹介しています

pachi.hatenablog.com

 

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#4 かつての不可能を可能にするテクノロジーの進化と新しい資本主義(社会関係資本と倫理的消費)

  • 「テクノロジーの進化」って昔からずっと言われ続けているけれど、ここ数年の進化はそれ以前とは違うタイプのもの。昔は「時間を半分に」「量を倍に」みたいなものだったけど、今は「不可能を可能に」になってきている。
  • 新しい言葉や概念がどんどん出てくるので追いつくことを諦めてしまっている人もいそう…。でも、概要は掴んでおいた方がいい。「後の祭り」になったり、気づけば「より暮らしにくい世界」で生きることになってしまわないように。
  • 「公正な資本主義」へと変化させるには、目には見えない「社会関係資本」や「倫理的消費(エシカル消費)」が大きな役割を果たすのではないか?
  • IBMにおけるおれのボスの村澤さんが『都市OS : 世界の未来と新しいジャスティス(公正さ)』という寄稿文を書いていて、強く共感しているのでその一部を紹介します。

今後5~10年の間に、いわゆるデジタルネイティブなミレニアル世代とソーシャルネイティブなZ世代、さらにそれに続く「α(アルファ)世代」が消費の中心になります。しかし現在は、彼らに向けた商品やサービスを提供する企業側の意思決定者は、まだミレニアルズより前の世代が中心のままです(ちなみに労働者市場においては、少子高齢化が進む日本においても2025年にはその半数以上がミレニアル世代以降となります。(世界の労働人口では75%に達するといわれています)。

 

この寄稿のタイトルを「新しいジャスティス(公正さ)」としたのは、この21世紀が、ジャスティス(Justice)が広くまかり通る時代になって欲しいという願いを込めたものです。
ジャスティスは「正義」と訳されることの多い英単語ですが、その語源は「ちょうどよい」を意味するjustであり、かたよりがなく釣り合っている状態を示します。現代の私たちにとっては、正義よりも公正とした方が、その真意を理解しやすいのではないでしょうか。

biblion.jp

 

#5 「人権の適用範囲は今よりもずっと狭かった」。切っても切れない人権と環境と経済。価値創造を進化させ、世代間の橋渡しを

  • 「自分や家族を守り、安心して生活するために一番必要なことは財を得ること」「そのためには周囲の人や物、自然を犠牲にしてしまうのは仕方ない」 -- 昔は「世の中そういうもの」が主流だった。
  • 遠いどこかの国で飲料水不足や飢饉に苦しむ人びとがいたり、小さな子どもたちが奴隷のように働かされていたりということも、自分たちではどうにもできないこととして流さざるを得なかった。
  • でもここ5〜6年で、「周囲の自然環境や世界の人びとを守ること」が、自分の家族や自分の暮らす地域を守ることに直結していることに人びとは気付きはじめ、人権も環境も「諦める」ことを辞めはじめた。
  • 企業に求めるものも「モノ」からより良いサービスやより良い体験へと変化した。そして「より良い」が意味するのは、未来の地球と地域が現在より健康になることであり、誰もが生きやすい社会になること。
  • それを実現させるポイントは、異なる世代が同じ目的意識でつながり、その達成のために協力し合うこと。つまり「世代間の橋渡し」。対立している場合じゃない。

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#6 ブロックチェーンでSDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」の実現を後押し

  • ブロックチェーンってなんだか胡散臭い」というイメージを持ってませんか? でも、それは暗号通貨のことかも。ブロックチェーンにはパブリック型と許可型の2つのタイプがあり、暗号通貨として有名なビットコインはパブリック型です。
  • 社会課題の解決策として用いられているブロックチェーンも多く、その多くは許可型のもの。許可型の特長の1つが、莫大な電力を消費する「競走的検証」というのが不要なこと。
  • ブロックチェーンが持続可能な漁業で、SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」の実現を支援しているのを知っていますか? 2つの事例を紹介:
  1.  ノルウェーのシーフード業界では、養殖業者による生育から輸送保存用に何が行われたのかなどの出荷に関する情報すべてを記録・共有することで、偽装を防止し、非効率性と食品ロスを減らしています。
  2.  東京に拠点を置くシーフードレガシー社を中心として取り組んでいる「Ocean to Table」プロジェクトでは、この30年で年間漁獲量が65%も減少している日本の水産資源を枯渇から守るために、持続可能な漁業への取り組みにブロックチェーンを活用しています。

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と、こんな感じで、IBMという企業の中で社会課題解決に取り組んでいるプロジェクトや、それに奮闘する社員を応援することを通じて、微力かもしれないけれどIBMがより一層ソーシャル・グッドな取り組みへと舵を切ることを後押ししています。

社会を変えるには企業を変えていくことが必要だと思うし、こんなやり方も有効なんじゃないかな。

Happy Collaboration!