飛ばない紙ヒコーキと解決しない解決策
一昨日は午後と夜と、2つの濃いイベントを連続体験してきました。 それぞれ一見まるで違うテーマのようで、終わってみれば「根底では繋がっているよね」ってものでした。
人任せにしない! NECソリューションイノベータの未来
アジャイルカルチャーを企業に浸透させるには
『人任せにしない! NECソリューションイノベータの未来』の方は、名前の通り NECソリューションイノベーター 社の社員向けの社内イベントだったのですが、以前にゲスト講師を務めさせていただいたこともあり、ゲスト参加者としてご招待していただきました。
とても豪華なスピーカー陣 + 短時間ながらも周囲の参加者とのディスカッション・タイムも用意されていて、改めて自分が感じている問題を掘り下げるきっかけをたくさんもらえる時間でした。
そして、豪華スピーカーの一人だった斎藤さんが、イベント後に「何をソルブ(解決)するのか分からないソリューション(解決策)が生まれるのはなぜか」という内容のブログを書かれていました。
後半の一部を引用します。
「課題の実感」なき新規事業は失敗する
自分が感じたことを「それが普通だから仕方がない」とは考えず、「もっといいやり方があるはずだ」と考えたのだろう。そして、それを実現するために「いまできるベストなやり方は何か」を考え抜いた。その「ベストなやり方」の選択肢に制約を設けず、試行錯誤を繰り返しながら作り上げたのではないか。
人々に受け入れられるビジネスは、直面する課題やニーズに気付き、真摯に向き合うことからはじまる。その解決策として、ITがもたらす可能性を最大限に活かそうという考え方が、これまでにない革新的な事業を生みだしている。
これを読んで、私は先日「新規事業が作りたいのか? それとも承認が貰える新規事業案企画書が作りたいのか?」という会話を耳にしたことを思い出しました。
忘れないように、話を聞きながらメモをしたこともアップしておきます。汚い字で私以外には読めなさそうだけど。
そして夜、EGMフォーラムのオープンイベント アジャイルカルチャーを企業に浸透させるには に参加しました。
アジャイル現場コーチの中村洋さん(from ギルドワークス)に、正しいものを正しく作るためのアプローチを、講演とワークショップを通じて教えてもらったのですが、これが大アタリ!
昼のセッションで自分の中から湧き出てきたモヤモヤのど真ん中に刺さりました。
内容は…まずはこのハイタッチ八田さんのブログ記事 Scrum を読んで貰うのがいいかなって思います。
私の個人的ハイライトは、 4回のスプリントを高速に回す「紙ヒコーキ・ワークショップ」でした。下記をはじめとする「スクラムの醍醐味」を頭ではなく体で再確認できました。
制約を、無理やりでも外してみろ
一度でも、限定期間だけでも、無理やりでも、制約を取り払ってみる。それによりそれまで見えていなかった可能性が一気に拡がる。そこで得た視点は、仮に再び制約内に戻らなければならないとしても、生かすことができる。
ネコの手だって社長の手だって借りろ
大事なのは「飛ぶヒコーキ」「動くソフトウェア」「解決するソリューション」を作ること。使えるリソースは何でも使うべきだし、チームメンバーそれぞれの役割に関係なく全員の手と頭が動き続けていることが重要。
チームなら口に出せ
スプリント回数が増えていくたびに、コミュニケーション量はどんどんと増えていき、それと比例してアウトプット量もどんどん増えていく。アイデアも感想も場に出さなければ始まらない。些細な思いつきが誰かの思いつきと結合したり、違う思いつきを誘発することにもつながる。
(紙ヒコーキ・ワークショップの詳しいやり方などはこちらのブログ記事 紙ヒコーキワークショップをやりました に詳しく書かれています。)
改めて濃い一日でした。洋さんありがとう!
Happy Collaboration!