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コラボレーション・エナジャイザーとは、コラボレーションの場を作り、場のエネルギーを高め、何かが生みだされることを支援する人

ポリマスとトレンド | フューチャーズ・デザイン with Bespoke

私たちは現代のポリマス(Polymath: 博学者)になるべきです。

ポリマスとは、博学者で知識の統合者です。世界には潤沢な知識やノウハウが存在していますが、それらをどのように適切に扱い、どのように掛け合わせればいいのかは分かっていません。

レオナルド・ダ・ヴィンチキュリー夫人イーロン・マスクスティーブ・ジョブズ…。歴史に残る偉大なイノベーターたちの多くはポリマスです。

異なる領域の専門知識を持ち、それらを別の特定領域に持ち込み、組み合わせて新結合を生みだします。

 

重要なのは、個人としてだけではなく、ビジネスを行う企業として、組織として、 ポリマスになることです。ポリマスへの道を実践していくことです。

銀行という企業であれば、豊富な金融知識があるでしょう。ただこれからは、銀行だけではなくIT企業にもなる必要があります。あらゆる企業は、今後自分たちをポリマスとして再定義していくでしょう。

 

必要なのは、未来がどんなものとなるかを告げていそうなあらゆるものを捉えていく力です。

「トレンド」「カウンタートレンド」「新たに出現している行動」「価値観」「テクノロジー」「新しい文化」「ビジネスモデル」など、身の回りに出現してきている「変化のシグナル」と私たちが呼ぶものを、敏感に捕まえていきましょう。

 

未来に影響を与える可能性を持ったさまざまな種類のトレンドがあります。

トレンドについて理解を深めていきましょう。探索しているトレンドの違いを意識してください。

 

マイクロトレンド | 通常半年から2年ほど続く行動などのパターン。多くはファッションや音楽など 口コミで広がるタイプのものです。

トレンド | 2年から5年ほど続くもの。テクノロジーや新製品、サービスなどが多い。

メガトレンド | 数十年にわたり続くもので、人びとの行動や生活様式を変化させます。政治体制や都市化などの変化が分かりやすい例です。

ギガトレンド | 人びとの行動を導く巨大なトレンドで、百年単位で数世紀に渡り続くこともあります。たとえば気候変動、資本主義という経済におけるパラダイムの変化などは、現在もそのギガトレンドの真っ只中です。

 

トレンドは表面上の現象だけではなく、それが内在している本質をコンテクストと合わせて捉えるべきです。時には古い技術を新しいコンテクストに組み入れることで、新たな価値と意味を持たせることも珍しくありません。

ここで改めて「なぜフューチャーデザインか?」を少しまとめてみます。

  • 自分たちの周囲の市場の変化を捉えて解釈し、長期的な視点から計画を策定するため。
  • 意思決定のプロセスを支援するため。
  • 不確実性や変化への対応スピードを向上させるため。
  • イノベーションと創造的思考の土台を同時に作り上げるため。
  • 競争優位性をもたらすため。
  • 個人ではなく共同体が共創作業を通じて「共創的意味づけ(CSV)」行えるようになるため。
  • VUCA時代の世界において大変重要なレジリエンスを強めるため。

 

僕らが世界中でフューチャーズデザインをどのようにクライアントやパートナーに提供してきたかをお話しします。

まず、スウェーデンを拠点とした家具の会社IKEA(イケア)です。イケアとは一緒に、「従業員にとっての成長と学びの未来」を探索しました。

次にヨーロッパ最大の家電メーカーElectroluxエレクトロラックス)です。エレクトロラックスとは人事領域にフォーカスし、デジタル変革をどのように進めていくかを探索しました。

ドミニカ共和国とは、人びとが使用できる新たなテクノロジーをどのように用いれば国民と政府が相互信頼を築けるのかを探索しました。

 

また、多くのEUのプロジェクトにも参画しています。

ヨーロッパ全土にまたがる大学や研究機関と共にソーシャルイノベーションを育成発展させる方法について、またEU諸国における起業家精神の発展についても未来を共創しています。

多くの人たちを招き、フューチャーズデザインのプロセスを2〜3年かけて共有しながら、「ソーシャルイノベーションの未来」がどのようなものとなるかの洞察を進めています。

このプロジェクトを通じて方法論やツールにさらに磨きをかけて、ヨーロッパの若者たちを支援していきます。

 

→ シチュエート(Situate)とスコープホイール | フューチャーズ・デザイン with Bespoke