災害救助犬とワークショップ
ちょっと遅くなりましたが、先週末、これまでに何度かブログにも書かせていただいているNPO団体のPeace Winds Japan(PWJ)さんで、ちょっと、これまでとは違う感じのボランティアをしてきました。
世界最級の某金融系企業が行っている自社社員やご家族・友人の方向けのボランティア活動プログラムがあり、そのプログラムとPWJさんとのコラボレーション企画としてワークショップが開かれたのですが、そこにグループワーク・ファシリテーターとして参加させていただきました。
ワークショップは全体で4時間強のもので、内容は4人×4チームに分かれ、各グループごとに事業内容やその活動を知ってもらうための紹介パネルを作成し、さらに今後、事業を発展させるための方法についてのアイデアを練っていくという2つのセッションからなるものでした。 チーム分けは、やはり今、最も必要とされている東北の震災支援を中心としたものとなりました。
この中で、私は「広島での災害救助犬育成事業」を担当し、チームの皆さんにこの事業がどんな目的でスタートし、今現在どんな状況で、どんな支援が必要となっているかについてお話しさせていただき、その後、パネル作成と事業展開のワークショップをファシリテートしていきました(と言いつつ、根っからの「熱中癖」から、ファシリテート以上にアイデア出しやディスカッションにどっぷりと入り込んでしまいましたがww)。
こちらが完成した紹介パネルです。ちょっとだけ背景なんかを説明させてください。
- 犬たちは、いわゆる「保健所」で、飼いたいという人が現れるのを待っていた犬たちでした。うち一匹は、今日明日にも殺処分が予定されている犬でした。
- 災害救助犬の事業が正式にスタートしたのは、昨年の11月でした。救助犬として現場に出られるようになるには、2年近いトレーニングが必要です。
- 全員(匹)が救助犬に成れれば最高なのですが、やはり資質などから成れない犬も出てくるのが通常です。そんな犬が出てきた時には、セラピー犬への変更を検討してます。
- 今年4月、犬を連れて宿泊できる施設も併設した「ドッグラン仙養」がオープンし、育成事業の拠点が完成しました。
なお、PWJさんでは『ワンだふるサポーター』を募集しています。Facebookページなんかもできますので、ぜひ一度見てみてくださいね。
パネルが完成してそれぞれのチーム発表が終わると、東ティモールのコーヒーでブレイク(こちらもPWJさんのフェアトレード支援事業)。 その後、どうしたらこの救助犬育成事業をより多くの人や企業に知ってもらい、支援をいただけるかについて、グループ内でディスカッションして発表し、4時間強にわたるワークショップは終了しました。
今回、救助犬事業のチームのみんなと話をしている中で、強く感じたことを書いておきたいと思います。
それは、この事業が2年前にスタートしていれば、もしかしたら311の大震災に間に合い、救うことのできた命があったかもしれなかったということ。 ちょっと遅かったかもしれないけど、また同じようなことが起こる可能性は決して低くなく、「あの時スタートしていて良かった」と思う時がこないとも限らないなということ。
最後に。願わくば、4匹が立派な救助犬になれますように。 そして彼らが救助に活躍しなければならないようなことが起こりませんように。