Collaboration Energizer | #混ぜなきゃ危険 | 八木橋パチ

コラボレーション・エナジャイザーとは、コラボレーションの場を作り、場のエネルギーを高め、何かが生みだされることを支援する人

ツイアカビジネスセミナー(10/25)に刺激されてきました

 

昨夜は「ツイアカビジネスセミナー 広告論」というイベントに参加してきました。 (どうでもいいけど、3,000円の有料イベントです。デフォルトで領収書が出てたけど…残念ながら私Pachiは自腹です。でも、ケチって参加を見合わせたりしなくて良かった!)

「よくもまあ、これだけのメンツを揃えたな」という感じのステキな方々が登壇されていました。全登壇者はナカヤマンさんのブログで。 あ、緊急参加の東京FMの「中の人」藤井さんが抜けてますが。

そして、これだけの人たちが集まれば、(ある程度予想通りかもしれませんが…)セミナーは予定を大幅に延長して22:30近くまで続きました。 ただし、このエントリーではそれぞれの話がどんなものかは追わず(どんなイベントだったのかは、きっとこれからイロイロなところで紹介されるでしょうし。例えば、こちらの心打たれるサトナオさんのエントリーのように)、いろいろなスピーカーの発言のうち、自分の最近の考えを深くしてくれたものや強く印象に残ったものを、自分のために整理したいと思います。 なお、全体の流れはこちらのTogetterを見れば大体の所はつかめると思います。

togetter.com


SNSは「広告」よりは「ブランディング」に近い: 周りに「イイらしいよ」って言ってもらう流れを作る ・この会社ってこういう人もいるんだって思ってもらえるだけでも意味ある ・『魔法の言葉「置いて」』--でスーパーなどにお客さまが直接依頼してくれるようになった ■以上、 テーブルマーク 末広部長 & 津田さんのセッションより

「この会社ってこういう人もいるんだ」は、企業も中身は人により成り立っていることを考えればあたり前だけど、そこに立ち返ることには意味があると思う。 平面的だったその会社へのイメージに奥行きが生まれ、そこで初めてadvocacyとか芽生えてくるものなんじゃないかな、という気がしています。 そしてそれが、魔法の言葉を発してくれる人に結びついていくのではないか、と(もちろん、advocacyなんかなくてもファンになってくれる人はたくさんいるでしょうが)。


TOC: tweet of customer / VOC: voice of customer - この2つを比較することも大事。twitterから聞こえるものをstandardとしてそのまま理解するのにはリスクがある ・応対履歴管理 - 過去にアクティブサポートをして「うるさい」と言われた人に再びコンタクトしないよう、履歴管理も大切 ・オープンな場でのカスタマー・サポートの方が、お客さまも「ひどい言葉を投げる」ようなことは減るだろうし、感謝の言葉も見えるので喜びが大きいのでは ■以上、ソフトバンクモバイル 金澤さん & 津田さんのセッションより

「tiwtterはプロアクティブなサポートに向いてる」というのはおそらく多くの人が感じていることだと思うのだけど、そこで個人的に疑問に思っているのは「つぶやいたけどサポートされなかった人」が不満に思い、文句を言い出すケースも今後増えてくるんじゃないかな、ということです。 「なんで、私のつぶやきにはサポートがつかないのよ!」みたいな。


コトラーマーケティング3.0』は単なる「楽園論」なのでは? ・「実名制」と「本音」の関係性。「実名制」はマナーアップにつながるが本音が隠れる。これはイイことなの? ・「評判経済が市場経済に組み込まれていく」=「正直者がバカを見ない世界」 ・「共感の奪い合い」はMarketing3.0か? ・肌感としては、まだまだマーケティング1.05。まだ日本は4P(Product/Price/Place/Promotion) の世界にいる ・企業の「公式アカウント」と捉えるから分かりづらい。どんな社員もメールで社内外の人たちとやり取りしている。その場所やツールが変わっただけでは。 ・そもそも、あなたはコミュニケーションを取ろうとする企業/ブランドにいるのか? ■以上、「ソーシャルメディア広告総論」ディスカッションより

深い話満載。 主なテーマの一つが「マーケティング3.0」だったのですが、私の考えではマーケティング3.0って土台で、今後の大きな方向性が言われているだけなんじゃないかな、と思っています。 そして、「行き過ぎた資本主義」にお客さま(生活者)が揺り返しを起こしている、もしくは起こしていくだろうというのが大局的な流れ、ということかと。 おそらく、「行き過ぎた資本主義」の中には「行き過ぎた分業制度」というのも含まれていて、マーケティング担当者はマーケティングだけ考えていればイイのではなく、もっと企業とお客さまの接点すべてが踏まえられなければダメだ、と。

つまり、企業の一員は全員が「マーケターでありセールスでありサポートの人である」という認識が必要なんじゃないかと思うのです。 もちろん、すべてを実際にこなすべし、というわけではないですよ。でも「私はマーケターですから」とか「僕はサポート専門なんで」というのを前提にしていてはダメなんじゃん? ってことです。

ふー。すっかり長文になってしまった。 最後にもう一つだけ。

「共感の奪い合い」が「フォロワーの多さ = 権力の強さ」につながり、その中で意見を出すことができない状況になっていくのはイヤですね。 ディスカッションでもいくつかの例が上げられていたのですが、非常に気持ち悪い村社会で、「大多数を前に袋叩きが怖くて意見を言えない」ってのは…。 それから、それが「フォロワーが減るからネガティブなこと言うのやめよう」という流れになるのも気持ち悪いです。 少なくとも、それが自分自身のアカウントであるなら、嫌なものは嫌だと言ったほうが良いですよね。 もちろん、これもソーシャルだからどうこうではなくて、通常の人と人の関わり合いと同じだと思いますが。 「ソーシャルな場においては別人格」って、きっと疲れますよ。誰しも良い面も悪い面もあるのが普通なんですから。ね。

Happy Collaboration! f:id:dubbed_pachi:20210920093233j:plain