Collaboration Energizer | #混ぜなきゃ危険 | 八木橋パチ

コラボレーション・エナジャイザーとは、コラボレーションの場を作り、場のエネルギーを高め、何かが生みだされることを支援する人

広義のEGMと狭義のEGM。あるいは対面しばりとオンラインしばり。

 

先日のエントリーで「広義のEGMと狭義のEGMについてはまた今度」と書いたので、早速今回取り上げてみようと思います。

事前にお断りしておきますが、今日のPachiはちょっと理屈っぽいかも(「いつもでしょ!」というツッコミは認めません)。

まずは、広義・狭義と見ていく前に、EGMそのものを分解してみましょうか。

 


 

EGM(Employee Generated Media): そのままざっくり訳すと「社員が創るメディア

…「メディア」って、意味の幅も広いし、分かるようで分からない/分かりづらい言葉ですよね? ということで、もう少し細かく分解してみます。

  • メディア: コミュニケーションのための伝達手段
  • コミュニケーション: 送り手と受け手が意思を共有するための行動

 

ということで、もう一度EGMという言葉を見直してみましょう。

EGM(Employee Generated Media): 社員である送り手と受け手が意思を共有するための伝達手段

 

自分的にはスッキリと納得がいくのですが、どうでしょうか。

ただ、実は「EGM」という言葉そのものに疑問を抱いている自分もいます。それは…

EGMの「E: Employee(社員)」という言葉がしっくりきません…。
本来は、社員という雇用される側だけに限らず、社長や役員という雇用側だって含まれる単語があれば、それを使うべきだと思っています。
EGMはCGM(Consumer Generated Media)という言葉を元に考えられた、というかもじって作られたものだと思いますが、実際CGMの世界にもC: Consumer(消費者)ではない生産者や販売者、メーカー・企業が入っているわけですし、まあ、このあたりは「あくまでも"多数派"が」という風に考えるのがよさそうですね。

 


 

ということで、ここから本題の「広義のEGMと狭義のEGM」へ話を移します。

EGMが「社員である送り手と受け手が意思を共有するための伝達手段」だと考えれば、「社内SNS」というのはその中の1つでしかないですよね。

昔から、社員が意思共有するために使ってきた道具や手段には、ミーティングや懇親会などのオフラインを中心に行われてきたもの、そしてEメールやイントラネットなどのオンラインを中心に行われてきたものと、たくさんのものがありますよね。

つまり、「広義のEGM」には、以下をはじめとしたたくさんのものが含まれます。

会議、飲み会、Eメール、インスタント・メッセージ、ワールドカフェ、フューチャーセンター、社内SNS、インター企業SNS、etc…

 

共通しているのは「意思共有という目的を達成するためのもの」として用いられていることです。

そんな中、多くの企業や企業人が自社や社会の現状と未来を考える上で、特に注視している「コミュニケーションさらに先にある目的」にアプローチしやすいもの、取り組みやすいものが、社内SNSやインター企業SNSではないでしょうか。

== コミュニケーションのさらに先にある目的 ==

 

● 物理的な空間や時差を越えて「コラボレーション」を実践できる場 セレンディピティや再発見などの「出会い」や、群集知を具現化していく「イノベーション」を創出する場 というわけで「時代性や(比較的)新しい技術」を用いたEGMが「社内SNS」や「インター企業SNS」であって、これを「狭義のEGM」と私は考えています。

…なんだか理屈っぽくて自分でも疲れてきた。

 

でも、一番言いたいことはこれじゃないんです。ここまで書いてきた「広義/狭義」という話は人と会話してきていてごっちゃになることがあるから整理しておきたかっただけで、本当に言いたいことは、実にシンプルなことだったりします。

広義のEGMと狭義のEGMを行ったり来たりすることで、コトの進み具合や人の意識の変化はぐっとスピードアップする

いろいろな手段や方法を重ね合わせたり、使い分けたりすることで、ある方法では見えなかったことが見えてきたり、ある手段だけではたどり着けのに時間がかかる場所により早く到着できるってことです。

社内SNSやEメールという「オンラインしばり」にも、会議や飲み会という「対面しばり」にも、それぞれ得手不得手があります。

今、取り組んでいることの状況やフェーズにあわせて、その時々で両方を掛け合わせていけばよいと思いませんか? 企業や人間の活動が「オンラインだけ」にも「対面だけ」にもなるなんて私には考えられません。

その時々のフェーズにあわせて、さまざまなものの「良いとこ取り」をすればいいだけの話ですし、それができない企業や組織があるとすれば、そこにはかなり大きな弱点やリスクがあるような気が…。 なんだか連休明けから重めで、爽やかさのないエントリーになってしまったなぁ。ゴメンよ!

Happy Collaboration!

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