Collaboration Energizer | #混ぜなきゃ危険 | 八木橋パチ

コラボレーション・エナジャイザーとは、コラボレーションの場を作り、場のエネルギーを高め、何かが生みだされることを支援する人

デンマーク流【望ましい未来をデザインする力】

 

デンマークの大切な仲間「Bespoke(ビスポーク)」からニックとアンドレアスの2人を招いて、フューチャーデザインに興味を持っている人たちとのミートアップイベントを4月17日に開催しました。

デンマーク流【望ましい未来をデザインする力】を日本のビジネスへ

 

私の主な役割は通訳とファシリテーションサポートだったのですが、Bespokeのセッションの前に「2度のデンマーク研究訪問でパチが見てきたことや掴んだことをシェアした方が、〈Bespoke流のフューチャーデザインのバックボーン〉を理解してもらいやすいんじゃないか?」という話になり、10分強のショート・プレゼンをやりました。

はたして当初の目的を達成できたのか…。自分では正直よく分かりません。

でも、スライド資料といくらかの説明をシェアすることで、なぜ私がBespoke流の未来デザインを重要だと思っているのかを理解してもらいやすくはなるんじゃないか? という気はします。

そんなわけで、私のショート・プレゼンの資料をシェアします。

 

(正しく表示されない方はこちらのリンク先にてご覧ください。)

 

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80という数字

0か100かじゃなくて、80でいいじゃないか。と言うよりも80が100なのです。完璧主義者はいつまでもゴールにたどり着けません。スタートすることが肝心、80でいいじゃないか!

100人全員を満足させるものなど1つの方法など存在しないのだから80人の合意があれば実行する。残りの20人のことは1人ずつ個別に考える。

デンマークの国政選挙では、これまで投票率が80%を下回ったことがないそうです。これより投票率が高い国は3つだけで、それらの国では投票棄権に罰則があるそうです。

 

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オープンソースという考え方

実現したい想いがあるなら、それを人びとに理解してもらいやすい「 大枠(グランドルール)」 という形で共有します。

大枠をセットしたら、あとはみんなが自由に改良/改良しやすい形にして提供します。

「大部分の人を信頼できる」と考えているデンマーク人は約80%。他者への信頼が国の基盤になっていると言えそう。参考: スウェーデンは62%、ドイツは45%。日本は39%で米国は35%。

 

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集団を内包した個人主義

デンマーク人はすごく自分自身を大事にする個人主義者たちですが、周りとの調和もすごく大事にする集団主義を前提とした利己主義ではない個人主義です。

チーム内で競争することは非常にまれ。なぜなら競争することは非効率で、助け合う方がよっぽど効率がいいから。

乳児の頃から集団で過ごす時間を持ち、他者との違いを認識しつつ自尊感情とコラボレーションを身につけていくのがデンマーク流。

 

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個人のエネルギーの源

人にとって持続可能性の高い(燃え尽きないための)原動力は幸福感(快楽とやりがい)。自分にとって何が快楽で何がやりがいかを理解する。

ヒュゲとは自分の心にとってのエネルギー源(栄養)であり、積極的に取り入れることで日常を充実したものにすることができる。

罪の意識も後ろめたさも感じずエネルギー(ヒュゲな時間)を補給することが、デンマーク流の頭と心を仲良くさせる秘訣。

 

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この4つ、すべてが「持続可能な未来」をデザインするコツじゃないでしょうか?

デンマークのデザインスクール・コリングで、学長や教授陣に聞いたサステナブルなビジネスのデザインに重要な4つのPがPeople, Planet, Play, Profitです。

デンマークのデザインには常に人が中心にある。

そして地球規模で物事を考える。だって地球がダメになっちゃったらすべて終わっちゃうからね。

それから遊びごころ。これがないとどこかでポキって折れちゃう。

最後にプロフィット。利益/収入がないビジネスはサステナブルじゃないから。

 

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こうした考えや感性が広がっていけば、もっといい未来をデザインできそうな気がしませんか?

Happy Collaboration!